テコ入れでキャラを増やすとあとで後悔する(お金的な面で)

アニメビジネス

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キャラククターの運営を開始した当時は1人のキャラクターだったのに、続けるにつれてキャラクターが増えていく、というのはキャラクター運営にとっての「あるあるネタ」です。

例えば物語を作ろうとすると登場人物を増やさないと話の展開が毎回同じになりますし、新しいキャラがでるとそのキャラのおかげで話題も起きます。

そのため、【テコ入れ】のためにキャラクターを増やす、という運営も多いです。
また、地域のキャラクターをやっているとどうしてもこういうことを言われます。
「今のキャラって、○○の地域色は濃いけど、うちの地域の特徴とかはそんなに入っていないよね」と。

そして、言われたことを真に受けてその地域の特徴を入れたキャラクターを作る。
一時的に「よかったよかった」となるのですが、また同じように「△△の特徴を盛り込んだキャラも欲しい」といわれてしまう。
そして、キャラクターを増やすことを繰り返してしまう・・・

こうなると、キャラクター運営は危機的状況に陥ります。

制作費からキャラクター数を見つめてみる

キャラクターの制作費、ちょっと考えてみましょう。
たとえば、イラストレーターさんに新規のイラストを描きおこしてもらう。
安くて3万円、高くて30万円です。
1回でその金額になります。
間をとって1キャライラスト5万円で計算しましょう。
5万円で1回ならいいかも、と感じるかもしれません。
しかし、キャラクターが生まれたら、その新しいキャラクターにも今後愛を注ぐ必要がでてきます。

1キャラ5万円でイラスト1枚増えるとして。
5キャラを同時でイラストを増やすと25万円です(そして、イラストレーターさんも大変です)

3Dモデルを作ったとしましょう。
そこそこ節約しつつ3Dモデルを制作し、50万円だったとして、5キャラ同時に3Dモデルを作ると250万円になります。

これが、キャラクターを増やしたときに起きることです。

チラシ1枚を作るとしましょう。
1キャラであれば5万円のイラスト+デザイン2万円とかで7万円くらいで済むかもしれません。
しかし、5キャラいれば25万円のイラスト+デザイン2万円で、27万円になります。

キャラクターが増えれば増えるほど、重く重く新規コンテンツ開発費が増えていくのです。

キャラクターを増やした運営がストップしやすい

これまで、地方のキャラクター運営を色々とみてきましたが、キャラクター数を増やしていった運営は、途中で息切れしていることが多いです。
特に「同列の重要度のキャラクターをどんどん増やす」という運営をしているケースはすぐに息切れしていることが多いです。

同列の重要度のキャラクターを増やすと、1イラスト増やすたびに、全員のイラストを増やす必要が出てくるためです。
主人公1人、主要メンバーは3人、他は重要度が少し下がる、というような運営方針をとっていれば重要度の違いで今回は1人だけイラストを増やそう、というようなこともできます。

もし、キャラクターを増やしていく、ということになる場合は「主要キャラ以外」を増やす形をとった方が無難でしょう。
主要キャラと同列のキャラをどんどん増やすと、キャラクター運営のコストが2倍、3倍、4倍と増えていきます。

すごく簡単なことなのですが、しかし、キャラクター運営をやっているとついキャラクターを増やしてしまいたくなるものです。
だからこそ、自分はどのキャラクターに力を入れなければならないか、というのをしっかり見直ししながら運営をしていきましょう。