アニメ地域おこしでは文系の産学連携をしよう!

地域 聖地巡礼

Photo by Leon Wu on Unsplash

最近の大学や専門学校はかなり民間に開かれた組織になりました。
多くの大学では産学連携の窓口も開かれています。
また、大学と民間が一緒に行動することで「行政の巻き込み」もしやすくなる傾向があります。
行政は民間企業をえこひいきするのは良くないことと考え、少し距離をとろうとする傾向があります。
行政の考え方として、民間企業は平等に競争してみんなが力を付けることに意義がある、という考え方をするからです。
ところが、大学などと連携をとっていると「地域全体に広がる活動」と見てもらいやすくなるため、行政からの評価が上がるのです。

では、アニメ地域おこしで文系の産学連携をするとして、どのようなことができるのでしょうか?

■生徒向けの講義

大学に限らず、専門学校、高校でもよくある産学連携事例ですが生徒向けに講義を行う機会をもらうこともあります。
生徒向けの講義をすることでその地域に住む生徒にアニメ地域おこしの重要性、実際になにをやっているのかなどを理解してもらうことができます。
地域活動は地道な広報も大事なことなので講義をすることで地域内の信用度も上がります。
また、大事なポイントですが講義をすることで先生もその講義を聴くことになります。
先生が講義の内容を気に入ったら、新たに産学連携の企画を考えてくれることもあります。
講義の機会をもらうことは、産学連携をさらにすすめるキッカケになることも多いのです。

■学生さんにフィールドワークで活動してもらう

学生の研究や勉強を目的としてフィールドワークに取り込んでもらうこともできます。
フィールドワークは地域の様々なところとの連携のキッカケになるので、フィールドワークによって新しい地域おこし事業が始まることもあります。
たとえば、お土産屋さんと共同活動できるキッカケになる、といったこともあります。
学校という信頼できる期間を通すことで地域での活動に広がりがでるのがフィールドワークです。

■企画を立ててもらう

研究や授業の課題として学生に企画を立ててもらう、という機会を得ることもあります。
単純に何でもいい企画を立ててもらう、となると「役に立つ企画」は生まれないことも多いですが、学生ならではの視点を求める企画の場合は良い企画が生まれることもあります。
たとえば「若者に知ってもらうにはどうしたらいいのか?」といったテーマにするとSNSなどを上手く使って若者のカルチャーに響く企画が出て来たりします。
フィールドワークと合わせて企画も一緒にやってもらうと、新しい価値が生まれることもあるのです。

■商品やサービスの開発

お土産物の開発や企画をやってもらうという連携をとることもあります。
学生が開発した、というものはそれだけで話題になりやすいのでニュースとしても取り上げられやすいです。
実際に販売までたどり着くと良いチャレンジとなります。

■論文にしてもらう

アニメ地域おこしで実際に活動すると新しい事象が色々とでてきます。
学問の分野では新しい事象を分析する、ということは大切なことです。
観光、経営などいくつかの分野ではアニメ地域おこしで行われる活動で研究対象になるものがでてきます。
観光学の先生からは「観光客がどのような行動をとっているのか、そのためにどのような仕組みを構築しているのか」というヒアリングをしてくれることがありますし、
経営学の先生からは「どのような収入源を付くってアニメ地域おこしを運営できるのか」というヒアリングをしてくれることもあります。
ヒアリングの中から論文で取り上げてもらうこともでてきます。
論文になると、その分野の専門家に情報が広がるので、さらに取材も増えたり、ニュースなどに取り上げられることもでてきます。
また、業界内で大事なことをやっている存在として知られることで、信用力も上がります。

■文系の産学連携は「社会実装」

文系は「社会実装」を行う学問でもあります。
現在大学では発明だけではなく社会実装も重視されています。
特に地域との連携については学校も活動なことが多いです。
「大学が地域にとって良い効果を与える存在になっている」ということを示すことも学校にとって大事なことだからです。
もちろん、学校側もリソースが限られているので何でもできるわけではありませんが、現在の学校という組織は開かれているのでいろいろと連携をとりやすくなっています。

大学であれば産学連携の窓口があったりしますので、ホームページから普通に問い合わせするだけで産学連携が進むことも多いです。
実際に東北ずん子プロジェクトでも東北大学の産学連携窓口に問い合わせをしたらすぐに授業を行うような連携ができました。
また、最近では論文執筆のための取材を受けていたりもします。
これまでの東北ずん子プロジェクトでは理系の産学連携を中心にやっていましたが、文系の産学連携は社会への広がりを実際に作ることができるのでアニメ地域おこしをやっている人にはぜひチャレンジしてもらいたいものです。

大学や専門学校というと「どうやれば連携ができるかわからない」と感じてしまうかもしれませんが、実際にその地域で活動している人が問い合わせをしてみると優しくそしてなんとかなるような道筋を見つけてくれる担当者がいることが多いです。
ぜひチャレンジしてみてください。